同年会
-塚本ブログ , 弁護士ブログ
2017.05.23
先日,佐賀で働いている80年生まれの弁護士が一堂に集まっての同年会に参加してきました。
弁護士登録年も事務所の場所も扱う事件も性格もバラバラですが,妙に盛り上がり楽しいひと時を過ごせました。
佐賀県には現在100名ほどの弁護士が在籍しています。
東京や福岡とは異なり,すぐに顔見知りになる狭い世界です。
私が福岡にいたとき,佐賀の方がわざわざ福岡の法律事務所まで相談に出向いているのをしばしば見たことがあります。
それぞれの事情があるのでしょうが,ともすれば,狭い佐賀県で知り合いの弁護士同士の馴れ合いのようなものを気にされたのかもしれません。
では,実際馴れ合いはあるのでしょうか?
答えは,表向きにでもなんでもなく,明確にNOです。
弁護士同士の交渉や訴訟では,相手の主張に矛盾や弱点があれば容赦なく指摘し,依頼人により有利な結果を獲得しようとします。
それが,弁護士としての職責ですし使命だからです。
弁護士の性(さが)と言ってもいいかもしれません。
一方で,妥協点を探ることはよくあります。
それは,交渉を続けてもよりよい結果を得られる見込みが立たないときや,妥協しなくても得られる結果が変わらないときなどです。
例えば,財産状況上,月々5万円の分割払いでしか支払えない人を相手に1000万円の請求(一括払い)を認める判決を得ても,ない袖は振れないので,結局一括で払えってもらえるわけではありません。
それならば判決を求めるところまでしなくても,その前に分割払いの示談や訴訟内外での和解をしたほうが問題の早期解決になります。
そういう意味で,弁護士は今後の展開を予測し,妥協点を探るのです。
なお,上記の事例で,相手が本当に月5万の分割払いしかできないかを十分検討することは言うまでもありません。