記録と証拠収集の重要性
-塚本ブログ , 弁護士ブログ
2017.08.21
訴訟においては、主張とそれを裏づけする証拠に基づいて判決が下されます。
主張については、当該訴訟で請求する内容ごとに、法律上の要件に沿って弁護士が構成します。
この主張の構成の際、重要になるのが依頼される方からうかがう具体的な事情です。
詳細な事情が分かれば、それだけ、どのような法律構成をとるべきか(どのような主張内容にするべきか)、相手方からの反論はどのようなことが考えられるか、それに対する再反論は可能か、などが早い段階で分かり、話し合いでの解決でも訴訟での解決でも有利に進めることができます。
一方で時が立てば立つほど私たちの記憶は薄れ、曖昧になっていきます。
トラブルになりそうだなと感じた際には、記憶の新しいうちに、どのようなことがあったかをなるべく詳しく日記やメモにとっておくことをお勧めします。
また、訴訟では、相手方が事実関係を争う限り、証拠がなければこちらの主張を支える事実が認定されません。
後日収集することが可能なものもありますが、例えば領収書やメールのやり取りなど、その時でないと取得できなかったり、消去すると復元困難なものも多くあります。
これらは、特に問題が生じていない時期から適切に保管・保存しておくことを心がけておくことをお勧めします。
どのような証拠が必要なのかは、事件の種類や個々の事案により様々です。
また、早期の段階では、今後収集できる証拠も色々と考えられます。
ですので、日ごろからの記録と証拠収集に加え、問題が生じた場合にはなるべく早い段階での法律相談をご検討ください。